貧血の最も一般的な原因の一つが、鉄分の摂取不足や吸収不良による「鉄欠乏性貧血」です。特に、偏った食生活や無理なダイエットは、鉄分をはじめとする栄養素の不足を招きやすく、貧血のリスクを高めます。貧血の原因が食事にあると考えられる場合、適切な栄養指導を受けることが改善への近道となります。栄養指導を受けられる診療科としては、まず内科が挙げられます。内科医は、血液検査の結果や問診から貧血の原因を特定し、食事療法が必要と判断された場合には、管理栄養士による栄養指導を指示することがあります。管理栄養士は、個々の患者さんの食生活や嗜好、ライフスタイルを考慮しながら、具体的で実践しやすい食事のアドバイスをしてくれます。例えば、鉄分を多く含む食品(レバー、赤身の肉や魚、貝類、大豆製品、緑黄色野菜など)の効率的な摂り方や、鉄分の吸収を高めるビタミンCを多く含む食品(果物や野菜など)との組み合わせ方、逆に鉄分の吸収を妨げる可能性のある食品(タンニンを多く含むコーヒーや紅茶、緑茶など)の摂取タイミングの工夫などを教えてくれます。また、鉄分だけでなく、赤血球の生成に必要なビタミンB12や葉酸といった他の栄養素についても、バランス良く摂取するための献立の提案などを行ってくれます。産婦人科でも、妊娠中や授乳中の貧血予防・改善のために、栄養指導が行われることがあります。この時期は特に鉄分の需要が高まるため、積極的な摂取が推奨されます。消化器内科では、胃腸の疾患(例えば、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、炎症性腸疾患など)によって鉄分の吸収が悪くなっていたり、慢性的な出血があったりする場合に、その治療と並行して栄養指導が行われることがあります。貧血の治療は、鉄剤の服用だけでなく、根本的な原因である食生活の改善が不可欠です。医師や管理栄養士といった専門家のアドバイスを受けながら、バランスの取れた食事を心がけ、貧血になりにくい体作りを目指しましょう。