まぶたが重く感じる、目が開けにくい、視野が狭くなった気がする、あるいは他人から「眠そうだね」とよく言われる。これらの症状に心当たりがあるなら、それは「眼瞼下垂(がんけんかすい)」かもしれません。眼瞼下垂とは、上まぶた(上眼瞼)が正常な位置よりも下がってしまい、瞳孔(黒目)の一部が隠れてしまう状態を指します。では、この眼瞼下垂が疑われる場合、まずどの診療科を受診すれば良いのでしょうか。最初に相談すべき診療科としては、眼科が挙げられます。眼科医は、目の病気全般を専門としており、眼瞼下垂の診断において中心的な役割を担います。問診(症状の詳しい聞き取り、いつから症状があるか、他に目の症状はないかなど)や視診、そしてまぶたを上げる筋肉(眼瞼挙筋)の機能検査、視野検査などを行い、眼瞼下垂であるかどうか、またその原因や重症度を評価します。眼瞼下垂の原因は様々で、加齢によるもの(腱膜性眼瞼下垂)、生まれつきのもの(先天性眼瞼下垂)、コンタクトレンズの長期使用によるもの、あるいは神経や筋肉の病気(重症筋無力症や動眼神経麻痺など)が原因となることもあります。眼科では、これらの原因を特定するための検査も行います。もし、眼瞼下垂の原因が神経や筋肉の病気であると疑われる場合は、神経内科との連携が必要になることもあります。また、美容的な側面も考慮して治療を受けたいという希望がある場合は、形成外科や美容外科も選択肢の一つとなります。これらの科では、眼瞼下垂の手術治療を専門的に行っていることが多いです。ただし、まずは眼科で正確な診断を受け、治療の必要性や適切な治療法について相談するのが一般的な流れです。かかりつけの内科医に相談し、適切な専門科を紹介してもらうという方法も良いでしょう。自己判断せずに、まずは専門医の診察を受けることが大切です。
眼瞼下垂かも?最初に相談すべき診療科