開業医の真実

医療
  • 症状別!発疹と口内炎はそれぞれ何日で治る?

    医療

    手足口病の二大症状といえば、痛みを伴う「口内炎」と、特徴的な「発疹」です。子供の機嫌や食欲に直接影響するため、これらの症状がそれぞれ何日で治るのかは、親にとって非常に関心の高いポイントです。それぞれの症状の経過と治癒までの期間を詳しく見ていきましょう。まず、子供を最も苦しめるのが「口内炎(水疱性口内炎)」です。これは、発症から二日目あたりから舌や頬の内側、歯茎などに現れ始め、強い痛みを伴います。この痛みのために、食事はもちろん、水分を摂ることさえ嫌がるようになり、脱水症状に注意が必要です。痛みのピークは、発症後三日目から五日目頃で、この時期は子供の機嫌も悪くなりがちです。しかし、このつらい時期を乗り越えれば、痛みは徐々に和らいでいきます。通常、一週間程度で口内炎は自然に治癒し、普段通りの食事ができるようになります。次に、「発疹」です。手のひら、足の裏や甲、そしてお尻や膝などに、赤い点状の発疹や、少し盛り上がった水疱が現れます。発疹は、口内炎とほぼ同じタイミングで出始め、数日間で増えていきます。痒みを伴うこともあれば、全く痒がらない子もいて、個人差が大きいのが特徴です。この発疹は、見た目が痛々しいため心配になりますが、通常は痛みも少なく、七日から十日ほどで自然に消えていきます。手足口病の発疹の大きな特徴は、水ぼうそうのようにかさぶたにならず、色素沈着もほとんど残さずに綺麗に治ることです。ただし、回復してから一ヶ月から二ヶ月後に、手足の爪が剥がれてくる「爪甲脱落症」という後遺症が見られることがあります。これは、発疹の炎症が爪の根元に影響したためと考えられていますが、痛みもなく、下から新しい爪がちゃんと生えてくるので心配はいりません。口内炎と発疹、それぞれの症状の経過を知ることで、適切なケアの計画が立てやすくなり、親の不安も軽減されるはずです。