眼瞼下垂が疑われる場合、医療機関ではどのような検査が行われ、どのように診断が下されるのでしょうか。主に眼科で行われる検査と診断の流れを理解しておくと、受診の際の参考になります。まず、医師による問診が行われます。いつからまぶたが下がってきたと感じるか、どのような症状(見えにくい、目が疲れる、頭痛、肩こりなど)があるか、コンタクトレンズの使用歴、既往歴、家族歴などを詳しく聞き取ります。次に、視診です。医師は、まぶたの状態(下垂の程度、左右差、皮膚のたるみ、二重のラインなど)や、瞳孔の大きさ、眼球運動などを注意深く観察します。そして、眼瞼下垂の診断に重要な検査がいくつか行われます。代表的なものに、「MRD(Marginal Reflex Distance)」の測定があります。これは、瞳孔の中心から上まぶたの縁までの距離を測定するもので、眼瞼下垂の重症度を客観的に評価する指標となります。正常値は3.5~4.0mm程度とされ、これより短い場合は眼瞼下垂の可能性があります。また、「眼瞼挙筋機能検査」も重要な検査です。これは、眉毛を指で押さえて動かないようにした状態で、下を見た状態から上を見た状態までの上まぶたの動き(挙上距離)を測定するものです。この距離が短いほど、眼瞼挙筋の機能が低下していることを示します。さらに、「視野検査」も行われることがあります。眼瞼下垂によって上方の視野がどれだけ遮られているかを調べる検査で、日常生活への影響度を評価するのに役立ちます。その他、必要に応じて、涙の量を調べる検査や、眼圧検査、眼底検査など、目全体の詳細な検査が行われることもあります。これらの検査結果と、問診や診察所見を総合的に判断し、医師は眼瞼下垂であるかどうか、その原因や重症度を診断します。原因によっては、血液検査や画像検査(CTやMRIなど)が追加されることもあります。