「なんだか体がだるい」「頭が重い」といった夏の不調。それは冷房病の初期サインかもしれません。多くの場合、これらの症状は軽度で一過性ですが、中には症状が悪化し、日常生活に支JRをきたすほど重症化するケースもあります。重症化のサインを見逃さず、早めに対処することが重要です。まず、症状の持続期間と程度に注目しましょう。だるさや頭痛、肩こりといった症状が数日以上続き、改善する兆しが見られない、あるいは徐々に悪化している場合は注意が必要です。特に、市販の鎮痛薬などを服用しても効果がない、または一時的にしか効かない場合は、単なる不調ではなく、より深刻な状態に進行している可能性があります。次に、現れる症状の種類の変化です。初期には肩こりや冷え程度だったものが、めまいや立ちくらみ、吐き気、食欲不振、不眠、動悸、息切れといった全身的な症状や、自律神経の乱れが顕著な症状に移行してきたら、重症化のサインと考えられます。また、気分の落ち込みやイライラ、不安感、集中力の低下といった精神的な不調が強く現れるようになった場合も、体が限界に近いことを示している可能性があります。さらに、日常生活への支障の程度も重要な判断基準です。仕事や家事に集中できない、外出するのが億劫になる、趣味を楽しめないなど、普段通りの生活を送ることが困難になってきたら、医療機関の受診を検討すべきです。特に、高齢者や基礎疾患(糖尿病、高血圧、心臓病など)をお持ちの方は、冷房病の症状が重篤な疾患の悪化に繋がる可能性もあるため、より慎重な対応が求められます。これらの重症化のサインに気づいたら、自己判断で我慢したり、放置したりせず、早めに内科や心療内科などの医療機関を受診し、医師の診察を受けるようにしましょう。適切なアドバイスと治療を受けることが、さらなる悪化を防ぎ、回復への近道となります。