「治ったと思ったのに、また同じような場所に、ものもらいができた」。このように、小さいものもらいを頻繁に繰り返してしまう人は少なくありません。その背景には、体質や生活習慣に起因する、いくつかの共通した特徴が隠れている可能性があります。まず、最も大きな要因として考えられるのが「体の抵抗力の低下」です。ものもらい、特に細菌感染による麦粒腫は、体の免疫力が落ちている時にできやすくなります。仕事の疲れや睡眠不足、精神的なストレスが溜まっている状態は、体の防御機能を弱め、普段は問題にならないような常在菌の感染を許してしまいます。もし、忙しい時期や疲れている時に決まってものもらいができるという方は、生活リズムを見直し、十分な休養をとることが根本的な対策となります。次に、「皮脂の分泌が多い体質」や「脂っこい食生活」も、ものもらいを繰り返す原因となり得ます。特に、脂腺の詰まりが原因である霰粒腫は、皮脂の分泌が多いと、マイボーム腺が詰まりやすくなるため、できやすくなります。日頃から、揚げ物や肉類、スナック菓子など、脂質の多い食事を好んで摂る人は、食生活を一度見直してみる価値があるでしょう。また、「不衛生な生活習慣」も直接的な引き金になります。汚れた手で頻繁に目をこする癖がある人は、常に細菌感染のリスクに晒されています。女性の場合は、アイメイクが原因となることも少なくありません。マスカラやアイライナー、アイシャドウなどの化粧品や、それらを使うブラシやチップが不潔な状態だと、雑菌が繁殖し、まぶたの毛穴や腺に感染する原因となります。長期間同じ化粧品を使い続けたり、メイクを落とさずに寝てしまったりする習慣は、ものもらいを繰り返す大きなリスクです。これらの特徴に心当たりがある方は、ものもらいが治った後も、油断は禁物です。体からの「少し休んで」「生活を見直して」というサインだと受け止め、日々の習慣を改善していくことが、再発を防ぐための最も有効な手段となるのです。
なぜ?小さいものもらいを繰り返す人の特徴