息苦しさは様々な原因で起こりますが、他の症状を伴う場合は、その原因を特定する上で重要な手がかりとなります。また、中には緊急性の高い疾患のサインである可能性もあるため、注意が必要です。まず、胸の痛みや圧迫感、締め付けられるような感覚を伴う息苦しさは、心筋梗塞や狭心症といった虚血性心疾患の可能性があります。特に、痛みが左肩や顎に放散する場合や、冷や汗、吐き気を伴う場合は、緊急性が高いため、直ちに救急車を呼ぶ必要があります。肺塞栓症(エコノミークラス症候群)でも、突然の胸痛と息苦しさが現れることがあります。咳や痰、発熱を伴う息苦しさは、肺炎や気管支炎といった呼吸器感染症が考えられます。痰の色が黄色や緑色をしている場合は、細菌感染の可能性が高いです。ゼーゼー、ヒューヒューといった喘鳴(ぜんめい)を伴う場合は、気管支喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の可能性があります。動悸や脈の乱れを感じる場合は、不整脈が原因で息苦しさが起きているかもしれません。足のむくみや体重増加、夜間に横になると息苦しさが増すといった症状は、心不全のサインである可能性があります。また、顔面蒼白、冷や汗、意識が遠のくといった症状を伴う場合は、ショック状態など重篤な状態が考えられ、緊急の対応が必要です。手足のしびれやめまい、ろれつが回らないといった神経症状を伴う場合は、脳血管障害(脳梗塞や脳出血など)の可能性も考慮しなければなりません。ストレスや不安感が強く、過呼吸になっている場合は、過換気症候群かもしれません。このように、息苦しさに伴う症状は多岐にわたり、それぞれが重要な情報となります。これらの症状に気づいたら、自己判断せずに、できるだけ早く医療機関を受診し、医師に詳しく伝えるようにしましょう。それが、適切な診断と治療への第一歩となります。
息苦しさの他にこんな症状があれば要注意!