熱中症は誰にでも起こりうる危険な状態ですが、特に体温調節機能が未熟な子どもや、体の機能が低下している高齢者は、重症化しやすいため、周囲の人が気をつけて見守り、適切な応急手当を行うことが重要です。まず、子どもの場合、大人に比べて体内の水分量が多く、汗をかく能力も未発達なため、脱水症状に陥りやすいという特徴があります。また、自分の体調不良をうまく言葉で伝えられないことも多いため、顔色が悪い、ぐったりしている、機嫌が悪い、食欲がないといった普段との違いに気づくことが大切です。子どもが熱中症の疑いがある場合は、すぐに涼しい場所へ移動させ、衣服を緩めます。体を冷やす際は、嫌がらない程度に、首筋や脇の下、足の付け根などを冷たいタオルで拭いたり、霧吹きで水をかけたりしてあげましょう。水分補給は、子ども用のイオン飲料や経口補水液を少量ずつ、こまめに与えます。意識がない、けいれんしているといった場合は、直ちに救急車を呼びます。一方、高齢者の場合は、暑さや喉の渇きを感じにくくなっていることが多く、自分でも気づかないうちに熱中症が進行していることがあります。また、持病(高血圧や糖尿病、心臓病など)を抱えていることも多く、熱中症によってそれらの病気が悪化するリスクもあります。高齢者が熱中症の疑いがある場合も、基本的な応急手当は大人と同様ですが、特に注意が必要なのは、体の冷やしすぎです。急激な体温低下は心臓に負担をかけることがあるため、ゆっくりと体を冷やすように心がけましょう。水分補給も、嚥下機能が低下している場合があるため、むせないように少量ずつ、ゆっくりと飲ませます。普段から服用している薬がある場合は、それも考慮に入れる必要があります。高齢者の場合は、症状が軽く見えても、急変する可能性もあるため、少しでもおかしいと感じたら、早めに医療機関を受診するか、救急車を呼ぶことをためらわないでください。日頃から、子どもや高齢者の様子を気遣い、熱中症のサインを見逃さないようにすることが大切です。
子どもと高齢者の熱中症応急手当のポイント