開業医の真実

2026年1月
  • 長引く咳は喘息かも内科と呼吸器内科の選び方

    医療

    風邪をひいた後、熱や喉の痛みは治まったのに、なぜか咳だけが二週間、三週間と続いている。そんな経験はありませんか。多くの人は「風邪が長引いているだけだろう」と軽く考えがちですが、そのしつこい咳は、もしかすると「咳喘息」や本格的な「気管支喘息」の始まりのサインかもしれません。このような状況で病院へ行こうと考えた時、「いつもの内科でいいのか、それとも呼吸器内科という専門の科へ行くべきか」と迷うことがあるでしょう。この二つの診療科の選び分けについて理解しておくと、よりスムーズに適切な医療にたどり着くことができます。まず、普段から通っている「かかりつけの内科」は、初期相談の窓口として非常に適しています。症状を話し、聴診器で胸の音を聞いてもらうことで、医師は肺炎などの重い病気の可能性を除外し、喘息の可能性についてある程度の見当をつけてくれます。咳止めの薬などで一時的に症状が和らぐこともあります。しかし、喘息の確定診断や本格的な治療管理となると、やはり「呼吸器内科」に軍配が上がります。喘息の診断には、気道が狭くなっていることを客観的に証明する呼吸機能検査や、気道の炎症具合を測る呼気NO検査などが非常に重要ですが、これらの専門的な検査は呼吸器内科でなければ行えないことが多いのです。また、喘息治療の主役は、気道の炎症を抑える吸入ステロイド薬です。この薬は種類が多く、患者さんの症状の重症度やライフスタイルに合わせて最適なものを選択し、その使い方を丁寧に指導する必要があります。呼吸器専門医は、この分野における深い知識と経験を持っています。したがって、最初のステップとしてかかりつけの内科を受診するのは良い選択ですが、そこで「喘息の可能性がありますね」と言われた場合や、処方された薬で症状が改善しない場合には、紹介状を書いてもらうなどして、一度呼吸器内科の専門医の診察を受けることを強くお勧めします。